1.はじめに
紹介は、税理士事務所が持続的に成長し続けるための鍵となります。
新規顧問先を獲得する手段として、広告やプロモーションも有効ですが、口コミによる紹介はそれらよりも信頼性が高く、コストパフォーマンスに優れています。
しかし、ただ待っているだけでは紹介は増えません。ここでは、紹介を生み出すために、税理士事務所が取り組むべき具体的な戦略を紹介します。
2. 担当者がすべきこと:お客様一人ひとりとの関係を深める
お客様との良好な関係は、紹介を得るための基礎です。
社長の重要な節目に、小さなメッセージカードと1000円程度のプレゼント(例えばスターバックスカード)を贈ることで、お客様との心の距離を縮めることができます。このプレゼントは、金額の大小ではなく、「お客様を大切に思っています」というメッセージを伝えるためのものです。また、お客様の会社の創業記念日に電話で直接お祝いを伝えることも、関係を深める効果的な方法です。これらの行動は、お客様に対する細やかな配慮と尊重を示し、信頼関係を築く基礎となります。
3. 事務所ですべきこと:教育と体制の整備
紹介を増やすためには、個々の社員の取り組みだけでなく、事務所全体としての体制づくりが必要です。
すべての社員が一律の高品質なサービスを提供し、お客様に対して平等なサポートを心がけるよう、徹底した教育が求められます。紹介のためのえこひいきは行う場合もありますが、基本的にはすべてのお客様に対して同じレベルのサービスを提供することが大切です。
この精神を社員一人ひとりが理解し実践することで、事務所全体としての品質が向上し、結果的に紹介の増加につながります。
4. 某税理士法人の事例
このアプローチを実践している業界最大手の税理士法人では、社員1名が年間60社以上の新規顧問先を紹介されるという驚異的な実績を上げている例もあります。これには、不動産や保険の相談を含む幅広い業務への対応が含まれます。
更に、一般社員でもトップクラスの成績を収めると年収1200万円以上になることもあり、社員のモチベーション向上と事務所の収益増加が同時に実現しています。
これらの事例は、適切な戦略と体制があれば、どの事務所にも適用可能な成功のモデルであることを示しています。
5. まとめ
紹介を増やすためには、お客様との良好な関係の構築、社員教育と体制の整備が不可欠です。
小さな心遣いが大きな信頼につながり、それが結果として紹介という形で返ってきます。
事務所全体として紹介を増やす仕組みを構築し、実践することで、事務所は持続的な成長を遂げることができるでしょう。
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