部下の成長が組織を変える!成功を引き寄せる育成の秘訣

はじめに

先日、ある中堅スタッフの指導に課題を感じている税理士事務所の所長からこのような相談を受けました。

ご相談者さま

とあるスタッフなのですが、実務能力は申し分ないのですが、自ら提案を行ったり、新しい分野に踏み込んだりする姿勢が見られない。
現状維持では事務所の成長も限られてきますし、将来の事務所運営を担う人材として心配です

多くの所長が、部下指導において「厳しく指導すべき」「任せるべき」という選択で悩んでいます。
しかし、この課題に一つの解決策を見出した所長がいたので、その事例をご紹介します。

成長を促すアプローチ

所長:「以前は、『早く一人前に』という思いが先走り、つい細かい指示を出してしまっていました。
しかし、まず基本業務の範囲を明確にしその中での裁量を認めていくことで、スタッフの主体性が少しずつ育ってきました。

・基礎業務における指導の重要性

まず、顧問先との基本的なコミュニケーションや、税務申告の基本事項など、事務所として標準化すべき業務については、明確な指導が必要です。この部分での妥協は、後々大きな問題となる。
ただし、細かい手順まで縛ってしまうと、スタッフの思考が止まってしまう要因となる。
基本的な考え方の伝達には、丁寧に時間をかけて示した上で、具体的な進め方はスタッフに任せるようにしています。

・新しい分野への挑戦をサポート

一方で、顧問先の経営相談や新規サービスの提案など、スタッフの創造性が求められる業務については、アプローチの仕方が異なります。
前例のない業務というのは、少なからず責任感からくるストレスや戸惑いが生じるものです。
しかし、『失敗しても私がフォローする』という姿勢を示すことで、ストレスや孤独感が軽減されます。
安心して業務に取り組める環境が保証されることで、徐々に積極的な提案が出てくるようになっていきます。

実践から見えてきた成果

・個人の成長が組織を変える

このようなアプローチを実践している所長の事務所では、スタッフに興味深い変化が見られています。

  • 仕事への当事者意識が増し、業務品質向上のための提案をするようになった
  • スタッフが自主的に勉強会を企画するようになった
  • 業務改善の提案を行ったりするようになった

また、そうしたスタッフの姿を見て、その他のスタッフにも良い影響が出ています。

・顧問先からの評価向上

スタッフが主体的に動くようになると、顧問先との関係も深まっていきます。
顧問先との業務的・表面的ではない対話も増え、新たな相談案件につながることも。
事務所全体の成長に確実につながっています。

まとめ:信頼関係が育む持続的な成長

スタッフ育成には、明確な指導と適度な裁量のバランスが重要です。
基礎業務での確かな指導があってこそ、新しい分野への挑戦も意味を持ちます。
一朝一夕には結果は出ないかもしれませんが、この積み重ねが、事務所の未来を支える人材を育てていくのです。

所長・上司の役割は、スタッフの可能性を信じ、その成長をサポートすること、そして、その過程で生まれる失敗や困難を、共に乗り越えていく覚悟を持つことなのかもしれません。

ぜひ、これらのビジネスチップスを参考に、スタッフ育成に取り組んでみてください。

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