皆様、日々の業務お疲れ様です。
事務所を経営されている皆様にとって、人材育成は永遠の課題ではないでしょうか。
今日は、Tipsではなく、ブレイクスルー社員育成のサイクルとは、という話題になります。
社員を採用し、会社の重要な一員として活躍していってくれるようになるまで、いくつかの段階があると思っています。
社員の育成サイクル(1〜3年目)
例えば、
「1年目」は仕事を覚えるのがやっと。
「2年目」で仕事のサイクルを覚えて、
「3年目」で実践して、自分の知識や経験として身に付き、イレギュラーへの対応もできるようになってくる
というイメージです。
では、仕事の習熟度とは別で、社員がどんな状況かというと、
入社数ヶ月〜1年の間は、とにかく業務を覚えることや、自分なりのペースを掴むことに集中しているので、勉強の毎日を過ごしていると思います。
2〜3年目は業務が一巡し、これまで必死だった分のエネルギーのやり場として、社員の心の中に新たな疑問が芽生え始めます。
「この事務所で自分の将来は描けるだろうか?」
「会計業界は今後も安定しているのだろうか?」
「もしかしたら、別の分野で活躍できる可能性があるのでは?」
逆説的ですが、仕事のスキルが身につくにつれ、自分のキャリアを客観的に見つめ直す余裕が生まれてきます。
度合いは様々ですが、社員はそこからは長い期間、迷いと向き合うことになります。
社員の育成サイクル(4年目〜)
そして、4年目以降は、そうした迷いと向き合いつつ、より会社の中核に少しずつ触れる仕事を任せ、役職がついたり、チームや後輩の舵取り、会社の可能性を広げる重要な戦力として活躍し、事務所の経営的な視点が養われる時間を過ごすことになるかと思います。
社員は、会社の中核に触れる仕事を完遂していく中で、「ここで精一杯、頑張っていっていいのかもしれないな」「会社と共に自分自身成長していこう」といった、納得感や、覚悟が生まれてくることになると思います。
業務の内容や事務所の業務振り分けによって期間の差は出てくるけれど、大体この段階を踏んでいくことになると思います。
「この事務所で自分の未来を築こう」
「会計業界で専門家として成長し続けよう」
「この仲間たちと共に、お客様の期待に応えていこう」
このような確固たる決意を持った社員は、自身のキャリアを事務所と強く結びつけます。
そのため、彼らは驚くべき潜在能力を発揮し、目覚ましい活躍を見せてくれるのですが、
現実には入社後3年も経たないうちに、「基本的なスキルは身についた。そろそろ転職して、新しい環境に挑戦しよう」と考えるケースが散見されるのです。
現代社会では、キャリアアップの手段として転職が一般的になり、転職によって給与が上昇するケースも増えています。
しかし、一方で、明確な目的意識や決意がないまま、表面的なスキルアップだけを求めて転職を繰り返す人材は、会社の中核を担うような、より深い仕事感を持つ機会を逃し続けてしまう可能性があります。
結果として、キャリアの方向性を見失い、長期的な停滞に陥ることも少なくありません。
仕事に対する深いコミットメントの有無が、個人の成長と成功を大きく左右するという事実は、時代が変わっても普遍的な真理であり続けるでしょう。
みなさまの会社で、会社の中核を担うような、ブレイクスルーした大化けした社員はいますか?
本人のキャリアプランや、タイプ(外交的・内向的・新しいことが好き・突き詰めることが好き)、ストレスポイント(人間関係、業務内容、雇用条件・環境)にもよりますが、「7~8年」をどうやって経営者が支援するのかが大事だと思うので、
表面的なスキルや雇用条件だけでない、深い成長を経験できる機会を、提供し続けることは確固たる決意を持った社員の育成にとても重要になります。
ご参考になりましたら、幸いです。
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