掲載広告型のウェブサイトの選び方

今日は税理士紹介サイト、特に月額課金型の税理士紹介サイトの申し込むかどうかの判断基準についてお伝えします。

今回のお問い合わせ内容は、月額1万円で1年縛り以降はいつでも解約可能という提案でした。
特集ページにバナーを貼ることでホームページや求人サイトなどに掲載され、ブランディングに繋がるというセールスでした。

結論として、このサイトに関してはおすすめできません。

この理由を解説いたします。

1.掲載型の紹介サービスにはどんな種類があるか

そもそも会計事務所向けの紹介サービス・広告掲載サービスには大きく3つのパターンがあります。

1-1.個別紹介がメインでサイトにも掲載される紹介型

 ・こういったサイトは基本的には、見込み客からの相談を登録された税理士に振り分ける形で役務提供されています。

 ・基本的には掲載による効果はありません。

 ・紹介報酬は1年分の顧問料の70~90%程度です。 

 ・月の固定費を払うことでいわゆるVIP会員となり、紹介件数が増えることがあります。

 ・月固定費が高く、1件当たりの紹介報酬が安い会社もあります。

 ・仮に紹介報酬90%の場合、事務所の利益率が30%程度であれば、4年目から黒字になる計算です。

1-2.個別紹介がなく、掲載がメインでサイト流入数が一定ある”掲載型”

 このサイトの特徴は、3つです。

・掲載条件があります。月額費用の支払いのパターンの他、会計ベンダーの場合は該当サービスの導入件数などです。

・会計ベンダーの場合でも、単純に月額(年額)を払えば掲載順位が上がる会社もあります。

・ユーザー限定を掲載するといったサイトの場合、そもそも流入数がないパターンが多いです。

・会計ソフトベンダーの場合は結構お勧めです。相談数が多いです。

1-3.個別紹介がなく、掲載がメインだが、掲載されることで権威性が上がる”メディア型”

こういったサイトの特徴は

・政治家や有名企業の社長などのインタビューが載っている

・その有名人と同じようにインタビューを掲載することができるため、社長としての権威性が増す という営業をしている

・サービス料は月1万~月2万円程度

となります。

2.どのような目線で選ぶべきか

広告掲載サイトの種類がわかったところで、次にどのような目線で選ぶかをお話します。

主に3つの目線があります。

2-1.費用対効果

 固定費用の場合は紹介約束数もしくは成約保証数です。

 成功報酬の場合は、成約した案件が何年で利益が出るようになるかで判断します。

2-2.自社サイトへの流入数

 自社サイトの閲覧数を向上させるということを価値を置いた場合、

 そもそも掲載される該当サイトがどれくらい流入数があるのかを調べたほうが良いです。

 また、その流入数がどのようなワードで入っているかも大切です。

 自社のターゲットでないサイト来訪者であれば価値は少ないです。

確認方法としては、外部ツールで流入数を確認することをおすすめします。PV数が毎月100や200程度では価値がありません。一般的なメディアサイトであれば、月のPV数が10万~のことが多いです。ただ、上場企業が運用する大規模なサイトであれば、今後の流入増加は期待できます。

2-3.権威性が本当に増すのか

これは定性的になってしまいますが、

そもそもWEBサイトに掲載されただけで権威性が(見込み客にとって価値を感じられるほどに)向上するのかということです。

個人的には、権威性が増すというレベルは、書籍を出す や、有名人と対談する というレベルだと思いますので、有名人が掲載されているメディアに同じように掲載された というのは価値はないと思います。

3.まとめ

新規集客の方法として、紹介サービスや広告掲載は有効ですが、判断基準があいまいだと無駄遣いになりがちです。今回の提案については、以下の点から見てもおすすめできません。

  • 月額1万円で1年縛りは、費用対効果が見込めない可能性が高い
  • 特集ページへのバナー掲載だけでは、自社サイトへの流入数増加は期待薄
  • 権威性向上についても、このレベルの掲載では効果は限定的

新規集客の方法の1つとして、紹介サービスもしくは広告掲載は有効な方法です。

しかし、判断基準があいまいだとお金の無駄遣いになることも多いです。ご参考になりましたら幸いです。

しくみラボ大須賀

しくみラボ大須賀

税理士事務所専門COO代行。開業~100名以上の事務所で集客・サイト構築から・組織設計・業務フロー再構築・採用・教育・新規事業立ち上げまで。税理士業界が大好きなオタクです。

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